天狗のナンパ備忘録

都内で活動する駆け出しスト師の備忘録 人の道を踏み外さない事を念頭に性的な活動に邁進していきたい

圭狗(けいぐ)といいます。
流星道場の門下生。

2014年4月からスト(地蔵)開始。初即は5月の流星さんの講習中に経験。
新宿メインで完ソロで活動しています

アクティブでない期間が長いですが、2年半の活動期間でゲット数は60ほど。
20前後の特定の層ばかり狙ってきましたが、今後は幅広く狙っていけるようになりたい。

ゆるく更新していきます。

Twitter:https://twitter.com/sogankyo

スト師達が忘年する会

ナンパというものをするようになってから早や2年。
半分以上は休止していたとはいえ、結構な年月をスト師として過ごしてきて、少なくない異性と経験していた自分。
しかしながら自分はナンパというものを基本ソロ以外でやったことがない。無いんです。

厳密に言えば、流星さんの2度目の講習の時にコンビでやらせてもらった事はあったが、それをを除けば、合流とかコンビというものを一切やってきてこなかった。
はっきり言って興味はあったが、とかくマイペースだし、自分が合流してもメリットを与えられないだろうというAFC丸出しの理由で自分から動くという事がなかった。


そんな自分ではあるのだけど、先日、某スト師達の集まる会に参加させて頂ける事になった。
自分でもびっくりなんだけど、このチャンスは無駄にしてはいけない、という使命感に駆られての参加だ。
主催者は深夜にも関わらず、送ったメールを即返してきてくれた。変わらない(笑

某日某所
集合場所は、明らかに怪しい雑居ビル。
立地や外観からは100%をちょっと超えるくらいの怪しを醸し出している。
しかしながら、間違いなくこのビルの筈だ。
意を決して入り込むと、部屋の奥から懐かしい声。

続々と集まってくるスト師。
見た目も様々で、自分と似たような感じの人もいれば、ナンパなんて全くしなさそうな風貌の人もいる。
でもなんだろう。一様に生命感みたいなギラギラしたものが物凄く感じられた。
(中でも主催者の方は別格に)

そんなときだ。
部屋にある人が入ってきた。明らかにオーラが違う。
ご挨拶をさせていただくと、まさかの自分がナンパを始めるきっかけとなった方だった。
興奮して話しかける自分は滑稽そのものだっただろう。
自分の中では、スト高を即るよりよっぽど大きな出来事だったのである。

会が始まった。
なるべく積極的に色々な方のお話を聞かせてもらおうと、夢中で話しかけた。
普段ネットで拝見している方々と、自分がストについて語るという非現実感。

自分がやっているナンパというニッチな趣味に対して、これだけ真剣に取り組んでいる人たちが現実にいるということ、物凄い熱量を発しているということ、全てが物凄い刺激だった。

感じたのは以下のことだ
・皆それぞれに哲学やスタイルがあり、結果に対しての研究と考察がある
・年齢や境遇、環境を言い訳にしていない
・貪欲に学ぶスタイルがある。細かな街の変化や人の流れに対してのアンテナが鋭い
・ナンパをする事を楽しんでいる。

主催者の方が締めで話されていたいた言葉が印象的だった。

「ノーサイド」

いいなあと思った。
妬み嫉みやらは、一時的な燃料剤になるかもしれないけれど、いつかは別のものへ昇華しなければ燃料切れになってしまうと思う。
この方が語る話からは、基本的に物事に対しての「感謝」が根底にあるんだと感じた。



終電があったため、少し早めに2次会の席を立ったというのに、駅前を歩く即系にうっかり声掛けをしてしまい、そのまま相手の家即をしてしまうのは、もうスト師的には仕方無いんだろうなと思う。
腰を振りながら、この子を即るくらいなら終電逃しても最後まであっちに出とくべきだったなぁなどと考えていた。
気持ちはよかったのだけど。

2016年。残りも少ない。
悔いなくノーサイドを迎えられるようやっていきたいと思う。

久々に池袋へストに出たいと思った。
この街にストで立つのは随分とご無沙汰していた。たしか今年は一度も行っていない筈だ。


今は殆ど新宿でやるようにはなっているのだが、ストを始めた頃はこの街には頻繁に通っていた。
理由はいくつかあったが、この街全体が持つ垢抜けていない雰囲気と、そこに集まる層が当時の自分の好みに合っていたから。
(これはこれで間違いではないが、渋谷や新宿に比べて心理的な障壁が低く感じられたのだと思う。低身長で気が弱そうな女は声掛けしやすい、みたいな実だ)

当時の池袋という街が簡単だったかというと、今振りかえって見れば、そうでもなかったように思う。
美人が少ない割に難易度は他の街より容易い訳ではないという程度だが。
(幸いにもそういう事はまだないが、トラブル的なものを見たり聞いたりする事も多かった)

話を戻すと、当時はまだ自分が刺さる層や受け入れてくれるタイプというのが理解出来ておらず、声掛けのスタイルや服装も定まっていない時期だったように思う。

服装もカジュアルとチャラさとをウロウロするような感じだったし、根底となる自信が無いせいで、なんとも空気みたいな声掛けとなってしまってもいた。
→下記エントリの頃 池袋という街と、そこにいた子と

ここから脱するきっかけはその後に受けた流星さんの講習だったが、それはまた別の機会に記そう。

相変わらず前置きが長くなったが本題に入りたい。
久々の池袋スト。支度も天候も良好だ。今日はどんな出会いがあるだろうか。

池袋は改札を出ると広大な地下通路が広がっている。
ここは人が多く流れも早いが、声掛けに適した場所も多く、天気が良くない場合は篭る事もよくあった。

西武口から地上へと上がると、池袋らしい光景が目に入ってくる。
垢抜けない若い女の子達が、踵の磨り減った靴をサンシャイン通りへ向けて歩みを進めている。
原宿などを歩く同年代の層と比べると、なぜかキラキラとしていない感じがする(悪い意味ではなく)。
美人は少ないが、個人的には嫌いじゃない層だ。

自分のストは基本的には定点で構えてやらない。
ただでさえストの時は目に入りやすい風体なので、出来る限り目立ちたく無いという思惑があるのだ。
ポイントとなる場所を周遊する感じでタゲを捜し声を掛ける。さあ行こう。

ガンシカ。ガンシカ。小走りに逃げられる。ガンシカ。睨みつけられる。
おや。

一喜一憂するものでないが、なんだか反応が渋い。
声掛けは雑ではないはずだし、ウォームアップ感覚で選定しているタゲは以前なら反応してくれそうなタイプなのに何故だろうか。

ホームではスカウトグダやホストグダは散々食らうものの、こういう感じの反応はあまり続かない。
街とタゲによる服装と声掛けの相関性は、常に変化していくもので、その街へ立ち続けていないとすぐに使えない情報になる。
気持ちを切り替えて、新たにこの街を学習していくつもりで声掛けを続けていく。

サンシャイン通りセガの前の通りをゆっくりと歩く2人が目に入る。
ひとりはK-POPとかが好きそうな感じの子で、もうひとりはエッジやサイバー帰りのような感じのバンギャ風。どちらへいこうか。

明らかに反応がありそうに感じるのは後者だ。
しかし今日これまでの反応を思い出すと少し違うようにも思える。既成概念を捨てろ。しかしどうするか。
そんなことを1秒だけ考えていたが、結論は簡単だった。両方とも声を掛ければいいだけなのだから。

前者へと平行して少しだけ前へと出る。視線が合った瞬間を狙って声を掛ける。
そうする瞬間に気がついた。若すぎた。まだ義務教育とかじゃないかこれは。
踵を返して前を歩くバンギャへと併走し体勢を作る。後ろから先ほどの子の視線が背中を射抜いてくるのが伝わってくる。気分がとてもよかった。

ミルクティーのような色の髪を、肩下あたりで揃えている20台前半くらいの子だった。
胸元が少し開いたニット。特異なアイメイク。
体型も悪くない感じだが、マスクをしているので顔は正確には判らない。
残念なら放流すればいいだけだ。さあいこう。

相手より少し先行し顔を覗き込む。タゲは顔は動かさず視線だけをこちらへ向ける。このタイミングだ。
「胸元、無茶苦茶あいてるじゃん」

声掛けはなんでもいいと言われる事が多い。事実そうだとも思う。
自分の場合は定型は使わず、相手の様子に合わせた簡単なイジりから入る事が多い。
基本的には相手が否定で返すようなものを選ぶ。肯定より否定のほうが言葉で返ってくるケースが多いからだ。

「そんなことない」
「いやいや、なんかの撮影かって思ったわ。歩き方も特徴的だしさ」
「ないないない笑」

オープン。まだどういう反応なのか掴めなかったが、この手のタイプは退屈を与えてはならない。
一気に畳み掛けるべきだ。

内容よりもテンションとタイミングを意識したトークをマシンガンのように放ち続ける。
アニメ、乙女ゲー、ヴィジュアル系、彼氏。そんなヒントとなるワードが彼女の口から与えられる。

「むちゃ乾燥して喉痛いんだけど、そのマスク俺にくれない?」
笑いながら「これ?」とマスクをずらす彼女。思ったよりずっと可愛い顔だ。よかった。

流れで彼女の用事である買い物に付き合う。自分が知らないジャンルだ。
こういうケースの場合、自分の知らない事には「本気で」興味を持つようにする。
彼女へと純粋に気になった事を質問し、好きになった部分を伝える。
そうすることで会話も続くし、間にイジりやセクハラも挟んでいきやすくなる。

商品を覗き込む際に顔を近づけあい、肩や肘のタッチで距離を測る。距離が近くても抵抗が無い。
個室へ連れ出せるタイミングだと感じた。

「喉渇いたしそろそろ死ぬし買ったそれ見たいしカラオケ行こうか」
形式グダはありつつもカラオケへ連れ出し。

危惧したが待ちもそれほどなくカラオケへ入る。L字で2人用の部屋だ。悪くない。
キスはすぐにOKだが、そこから先でグダがあった。本気のグダかそうでないかを見誤ってはいけない。

基本的に何かのグダにあった場合必ず一度引くようにしている。
そして2度3度は必ず笑いを入れて、グダの一つ前の挙動を繰り返す。
(手繋ぎがOKでキスグダの場合は、手繋ぎ→恋人繋ぎ→両手を重ねる、そこからキスへ再トライ)

胸はOK、腰や足もOK、ただ下がグダグダ。ただキスの仕方や距離や、雰囲気からするといけそうな感じだ。
予定していた30分が過ぎる頃、延長のコールを彼女に断らせ、場所を変えることにする。

ホテル連れ出しはしたくなかった。単純にコストを掛けたくなかったのだ。
断ってもらうことを前提に、ホテル前を通りかかったときに大げさにホテルを提案する。
「よっこらセックス…的な」しょうもない誘い方。

「いやいやないから」
「しゃないないな。じゃ満喫にしとくか」の流れで移動。よかった。
活字にすると馬鹿みたいな流れなんだけど、現場では自然に繋がるので不思議だ。

池袋の某完全個室タイプの漫画喫茶へと入る。勝ちパターンだ。
ここからは割と簡単だった。室内は広く暗い。音漏れも心配の無い部屋だ。

キス→胸→少しずつ開拓していって女子の場所へ手を進めていく。弱弱しい抵抗があった。
(ここまで行けて手を動かせるなら基本的には即れると判断していいと思う。ただ、ここがガチグダの場合は自分の場合は無理をせず和んで放流する)

聞いてみると、カラオケでのグダは終わり頃とは言え女子の週間を気にしていたとのことだった。
フェラをさせながら手マンを続けていくと仕上がっていく。最後は向こうから入れて欲しいと懇願してくる。
こういうのが一番安心なパターンだ。

いきりたった自分のモノを挿入する。即だ。
昨日までは全くの他人だった相手と、その日のうちにセックスをする。
自分にとっては、これこそがストの醍醐味だと感じている。

腰を打ち付けていくと、見た目に反して思ったより経験が浅いのか「しなれていない感」があった。
聞くと半年ぶりだという。興奮して更に強く腰を打ち付けていく。

彼女の嬌声と、自分の荒い息音とが満喫の個室に響き渡る。
十分に堪能したと感じた頃に限界がやってきた。彼女の中へ放出する。

事を終えた後は、色恋ごとではなく、相手の好きな趣味や笑いに徹するようにしている。
身の上話などを聞くと、自分の場合簡単に情が沸いてしまう。既セクがいると連絡をいれてしまいがちだ。
(自分はキープを作ってしまうと簡単にストを休止してしまうのもある)

今回は連絡先を交換しないで終われた。
改札前で彼女を送り、形だけかもしれないが笑顔で送り出す。

久々の池袋は運良く即を拾えたが、思っていた以上にこの街でのストり方を忘れてしまっている事に気がついた日だった。
呟いたり記したりする事も多いが、これまで自分は特定の層へと特化する形でナンパをしてきた訳で(今日のようなタイプ)、これを広げていくには、とにかく母数が重要だと感じた。

もっと沢山ストに出なければ。

とにかく寒い。色々と痛い。
ニュースで報じられていたけど、東京で11月に雪なんて記憶が全く無い。
果たして何がどうなってしまったのか。まあこんなこともあるんだろうけど。

ストと天候とは密接な関係がある。
良い悪いの話ではなくて、晴れの日と雨の日とでは反応が違うし、スト師側のメンタルも違ってくる。
大多数のスト師がそうであるように、自分も雨の日はストが億劫になり、出たくなくなる。
(これが単なる甘えであることは痛いほど承知しているのだが)

前置きはこのへんで。仕事上がりにストへ出るようになった件について記したい。

自分はアクティブではない時期も多く、オンリーワン症候群を患いがちな、色々な意味で低めなスト師である。自覚もある。
天候は勿論、外的要素でマイナスを感じるとすぐに理由を作って出なくなってしまう。しかしこのままではもう嫌だ。変わりたい。

自分はこれまで、休日にガッツリ支度をして、幾重にも着込んだ意思の鎧を纏い街へ立つというスタイルでやってきた。
凄腕などではないし、スト師の知り合いも少ない。

だが、ゲット数はたいしたことはないものの、打率は悪くないスト師だった。
理由としては単純に自分が刺さるタゲへ最大限に特化していたことが理由だ。

ニッチな層に特化して、狙い済ましたタゲへ声掛けして色は掛けず弾丸即。放流。これが自分のやり方だった。
後ろめたさを感じつつも、そのやり方が一番自分にとっては楽だったし、効率的だとも感じていた。

しかしながら、色々な事情が変わってきた。
自分が刺さる層というのが狭まってきた。年齢的なものもあるが、それ以上に世間の流れというものが大きい。

これまで相手にしてきたニッチな層のオワコン化に歯止めが掛からない。単純に街からタゲが少なくなってきたのだ。
それだけではないが、自分の中へとこのままではいけないという意識が芽生えた。色々な意味において。

そういう事情から、10月半ばぐらいからスト師としての自分の改革に取り組んでいる。出来うる限りだ。
これまでとは違い幅広い層をターゲットに出来るようになるという事を目標としている。

ざっくりといえば、見た目食いつきに頼らないストを会得するという事。
この路線になってからはかなり難航した。
即はおろか連れ出しすら出来ない日々が続いた。
手ごたえを感じたのは10月終わりに得られた即だった。

「あなたみたいなタイプ、本当に最悪に嫌いなの」

そう言い放った子は、これまでの路線の自分を最も忌むべき男のタイプとして見るようなタイプの子だった。
(同時にこちらとしてもストのタゲとしては最も遠くに見ていたタイプとして見ていたわけだが。)

これまでの即では、恐らく声掛けしてオープンしたときが最も食いつきがある状態で、その後は減点方式というものが主だった。
しかしこの時は違った。ガンシカからの粘りで会話、立ち止め、オープン、連れ出し、個室での仕上げ、全てにハードルが存在した。

オープン後はイージーな流ればかり経験していた自分からすると、大きな収穫である。
この時、ゴールに達した自分はかつてないほど高まっていた。
達成感からか4回戦した挙句、中出しまで決めるという、我ながら本当にどうかしていたんじゃないかというくらい興奮する即だった。
ナンパっていいなあと思う。最高だ。

しかしながら、これは運良く結果が出たときの話である。
基本的には厳しい戦いが続いていた。自分ってこんなにもナンパが下手だったのかと痛感する事が未だに続いている。
何度も街に立ち、敗戦し、たまに出る結果もこれまでのような自分に特化した層に刺さったに過ぎない即だった。

付記として本日の仕事あがりの結果を記そう。
20~22時のストで10声掛けの1ライン、1連れ出し坊主。声掛け数も成果も残念すぎるものである。
反省点と改善点、それと良かった点を記しておきたい。

良かった点
・積極的にこれまでと違う層にいけた
・タゲによって柔軟な声掛けが出来た
・スペースの取り方や位置取りは悪くなくガンシカは少なかった

反省点
・オープンしていた筈なのに悪い意味の自己防衛が働き自身で放流してしまった
・声掛け数が圧倒的に少ない
・連れ出し後にタゲへ提供するエンターテイメントが不足していた。というより無かった。

改善点
・対処のタゲ専用にコーディネイトした声掛けを心がける
・タゲの選定に自分でブレーキを引かない。自分が刺さる相手ではなく自分が挿したい相手を選ぶ
・見た目を更に最適化する

これまでやってきて「あたりまえ」としてきた事が少しずつ形を変えていく。
これは牛歩の歩みなのかもしれないが、自分にとっては大きな一歩である。

気がつけば迫る年末。
スト師としての今年の一年は呆けるばかりで結果を手に入れていないが、この1ヶ月ちょっとで濃縮した時間を過ごしたいと思う。

自分への投資は惜しまずに。そして出来れば流星さんの再講習を受けたい。


皆様も風邪などにはご注意を。スト師の冬はとても寒いです。
寒気などに負けずがんばっていきましょう。

半年ぶりのストに出た。

久々というにはあまりにも長く空いてしまった。休止からの復帰とするほうが正しいのかもしれない。
ストりたくても出来ない時期が続いていたので、もう満を持してという感じでこの日を迎えた。

念入りに支度をして家を出ると、この日は冬が戻ったかのような寒さだった。
春物で出た事を後悔するも、覚悟を決めて新宿へと向かう。

目標はもちろん即る事だったが、正直な事を言ってしまうと、きちんと声掛けが出来るか自信が無かった。
目的地が近づくにつれて鼓動が高まるのを感じる。
高揚感もあるが、どちらかと言えば悪い意味の緊張で、全身をピリピリと嫌な感じが包んでいるのを感じた。

新宿に到着
いつもそうしていたように、まずは荷物を預けにコインロッカーへと向かう。
この日は何かアルタ前でイベントがあったらしく、いつも以上に人が溢れていた。
人混みをかき分けて行くと、目の前に現れた人物とばったりと視線が合う。

「圭狗」

特徴のある声。
確認するまでもない。声の主は自分の師である流星さんだ。
傍らには長身イケメンな方もいる。どうやら講習中のようだった。
このタイミングでお会いするとは夢にも思わなかったので、びっくりして数秒ほど固まってしまった。

「久々だな。元気していたか? twitter見たよ。今日から復帰だね」

彼は満面の笑みでそう言ってくれた。
ここへ向かう途中にツイートしていた内容を彼は既にチェック済みだったようだ。
これには驚かされたしすごく嬉しかった。

挨拶をさせてもらい、近況などを報告して、講習生の方を交え少しばかり雑談をして別れた。
緊張はすっかりほぐれており、気持ちはリラックスした状態になっていた。

荷物を預けてから、よし声掛けだと周りに目を向ける。
今更ながら、改めてこの街のキャッチやスカウト、ホストの多さには驚かされる。

リスクマネージメントの重要性については、流星さんも講習で繰り返していた事を思い出した。
何があろうと自己責任である。我が身は自分で守らなければいけない。


最初の声掛けは本当に本当に緊張した。
もとからトークは駄目駄目だった訳だから、立ち位置と声量、そして笑顔を忘れないように心がける。

ようやく見つけた一人目の子に声を掛けるが、ガンシカだ。
声も出ていないし、何より表情も固くなってしまっていた。
声掛けしているこちらが挙動不審な状態。これは明らかに駄目な声掛けだ。
気を取り直して二人目、三人目と行くが、緊張のあまり自分から会話を終わらせてしまうような有様だった。


タゲを見つける力が明らかに落ちている事も大問題だった。
歩行中にせよ、信号待ちの状態にせよ、人混みの中でソロの子を見つけるのが休止前より下手になってしまっている。
声掛けまでの3秒ルールの重要性は身にしみていたが、周囲の状況把握も重要となってくる訳で悩ましい。
ひとつひとつの動作の精度と速度を上げていかなければ駄目だ。

それと痛感した事としては、もっと強い熱を持って声掛けしないと話は聞いてもらえないという事。情熱だ。
少しずつ以前の感覚を思い出していった。

しばらくガンシカや強めな拒絶の反応をもらった後に、ようやく立ち止まってくれる子に出会った。
共通となる話題も得意分野だったし、こちらの顔を見てくれる目と表情にも熱が感じられた。いい流れだ。
連れ出しを打診しようと思い、念のために年齢が確認できるような話題をふると、未成年というオチ。

残念ではあったけれど、トークの感覚を思い出させてくれた事に感謝しつつ別れる。

気持ち的に勢いがつき、少しずつ声掛けを続けていくが、話を出来るまではいくものの連れだしが出来ない。

見た目での食いつきが無い状態で、和んで連れ出しをするというまでの力が絶対的に不足しているのを感じた。


久々のスト。復帰の初日。
即はおろか番ゲも連れだしもゼロ。坊主で終わってしまった。
結果は出ないけれど充実した感じがあった。やはりストは楽しい。


などという感情は起きる訳も無く、帰路は世の中のすべてが敵のように見えた。
時間をロールバック出来るなら、今すぐにでも今日のストをやり直したいと思った。連れ出したい。即りたい。


反省点だらけの復帰戦
次回は修正して行きたいと思う。



付記:
流星道場の同門でもある方がtwitterの呟きを見てくださっておりDMを下さいました。
結果として坊主だったのでバツが悪いのですが、もの凄く力を貰えて嬉しかったです。ありがとうございます。

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